マイクロエースの721系をいじる②

今回も先日ヤフオクで落札した721系を引き続きいじっていきます.

動力機構の調整

マイクロエースの動力は,その複雑な作りと中国製の質の低いグリス,俗にいう中華油でモデラーを困らせることで有名です.なんと,マイクロエースの車両を新品で購入して最初にやることが動力のチューンアップ(調整)という人もいるほど.

「今回は2003年製だしこの721-1000番台なんて絶対中華油が固まっている!」

そう思って作業に取り掛かりました.まず何もいじっていないときの動画をぜひ一度ご覧ください.

ひっどいですよね.正直ここまでひどいとは思っていませんでした.

分解する

ではさっそく分解していきます.まずはボディーを外します.

そしてモーターカバー(床下パーツ)と床パーツも外してしまいます.モーターカバーは内側のツメで止まっていますので,隙間にマイナスドライバーなどを差し込んでモーターカバーを広げてあげると取れます.カトーのようにスライドして取るという仕様ではありませんでした.

床パーツはこのようにツメで引っかかっているので,先の薄いピンセットやマイナスドライバーなどで引っかかっているところを浮かせて外してあげます.

ここでようやく動力機構があらわになりました.

集電板の磨き出し

まずは床パーツ裏についている集電板を磨きます.なぜかめちゃくちゃ汚いので,ピカールなどの研磨剤を使って磨き出します.今回は研磨剤がなかったので1500番の紙やすりで代用.

磨く場所は

  • 台車からの集電パーツが接触するところ
  • モーター端子が接触するところ

です.

磨き出しのビフォーアフター

かなりぴかぴかになりましたね.

モーター端子が接触するところのビフォーは写真を撮り忘れました.トホホ….. とりあえずアフターだけ載せておきます.

これくらいざっくりでも大丈夫です.

動力機構の分解

次に絶縁カバーを外して,動力台車を固定している半リング状のパーツも外します.
半リング状のパーツは少し見えづらいのですが,画像に示した赤色の部分のパーツです.

続いて動力台車を外します.半リング状のパーツを外しているので比較的簡単に取れるはずです.

動力台車の分解以外のすべての工程を終えました.

洗浄・組みなおし

予定ではこの後動力台車もばらしてグリスを拭きとったりしようと思っていましたが,中華製のグリスがそこまで固着していませんでしたので台車ごとエタノールにぶち込んで超音波洗浄機にかけることにしました.

洗浄後の濁ったエタノール.だいぶ汚れが取れたみたいです.

そしてまた組み立て.の前に,動力台車のギヤボックスとモータシャフトについている継ぎ手部分にカトーのユニクリーンオイルを一滴垂らします.溢れた分はふき取ってください.モーターと動力台車を結ぶ部分(赤丸で囲ったところ)にもオイルないしはグリスを塗ります.

そして組みなおすのですが,ここでマイクロエース独特の注意点があります.モーターシャフトについているパーツの穴に動力台車から伸びているシャフト(先ほど赤丸で囲った部分)をはめ込むのですが,この時向きがあります.

モーターシャフトについている部品の穴の形はこう

そして動力台車のシャフトの断面図はこう

つまり,この突起を合わせてはめ込まなくてはなりません.

ここで突起があっていないのに無理に挿入しようとすると,組みあがった時にうまいこと機能してくれなくなります.しかも抜けにくくなるので部品を破損する恐れもありますので無理にはやらないようにしましょう.

スッと入って,入れたり抜いたりというスライドができる状態になれば完成です.そのまま動力台車を取り付けます.そして,半リング状のパーツも戻して,絶縁カバーをかけます.

床パーツをパチンとはめ込み,モーターカバーもはめ込みます.

完成!

試走させてみます.

だいぶぬるぬるになってくれました.とりあえず動力の調整はこの辺で一旦終了にします.

それでは,今回はこの辺で~👋

 

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