トミックス 1500円のダブルスリップポイント分解&整備

こんにちは~!赤熊です.

今回は,トミックスのポイントの中でも機構の複雑なダブルスリップを分解整備していきたいと思います.

今回の餌食

コチラが今回の餌食になってもらうダブルスリップ.ヤフオクで1500円で落札したやつです.

赤い方向に電気が流れないのと,時々転換不良があるという理由でジャンク販売されていました.

もちろん電動用の駆動ユニットもついていましたが,分解用に外してあります.

ダブルスリップとは?

ダブルスリップは,ふつうの片開きのポイントを2つ組み合わせた構造で,狭いスペースでも複雑な配線が組めるアイテム.

平面交差と片開きのポイントを組み合わせたような感じの進路になります.

ダブルスリップは,本来計8本のトングレール(先端の尖ったレール)を使ったポイント構造をしているんですが,トミックスの商品は構造を簡略化しています.

反位側(曲線側)に進路を取った時は,トングレールがガードレール替わりになって,曲線内側の車輪を誘導する仕組み.

ギャップを見ていこう

この商品は何と言ってもギャップと基板配線が複雑.

進路が構成されるルートにしか電気が供給されないので,レイアウトに組む場合は少し工夫が必要です.まずは直進側の時の電気の流れ.

緑のラインでの電源と黄色のラインの電源は完全に分離されています.

続いて反位側(曲線側)の電気の流れ

コチラも赤と黄色で電気は完全に絶縁されています.

ここでこのポイントを使うときの問題点が.

例えば,今画像で赤丸のシールが貼ってある先にフィーダーをさしたとします.そうすると,下の画像の赤いラインと上の画像の黄色いラインには電気が供給されていない状態になります.

つまり,このポイントを使うときは,フィーダーを2本差さなければならないというちょっとめんどくさい特徴があります.

しかし,進路によって電気が完全に絶縁されている完全選択式なので,自分で頭をひねってギャップを入れたりする必要がないのはさすがよく考えられてますよね!

レッツ分解

いよいよ分解に入っていきます.

まずは裏返して,7か所のネジを外していきます.

それが終われば,4枚の導電板と通電機構が姿を現します.

画像が縦で申し訳ない….

回路選択用の金属部品が4点あるのが分かると思います.これは片開きのポイントでは2枚になっていて,接点の複雑さがうかがえます.

すべての部品を取り外した状態.スプリング4個とギャップショート用の部品2個があるので,それをなくさないように注意します.

ポイント転換用の部品だけ取り付けて転換してみましたが問題なく駆動したので,きっと転換不良の原因は基板や可動接点が原因でしょう.

あとはお得意の,

ピカール様を使って各部品を磨いていきます.

基板のビフォーアフター.

上が研磨前で下が研磨後です.写真じゃちょっと伝わりづらいよねぇ~…

わかるかな,この白っぽさがなくなって鏡面になってるの.

前回の片開きポイント分解清掃でも書きましたが,ピカールで可動接点を磨くときは接点が動く方向に磨きます.だから今回は縦方向って言えばいいのかな?そっちの方向で磨いていきます.

続いて回路選択用の金属板磨き.

こんな感じで持って綿棒の先っちょにピカールを付けて優しくこすってあげます.綿棒を斜めにぶった切って,その面を使って磨いても○.

なるべくもう片側の接点を触らないように磨いていきます.結構柔らかい金属部品なので,曲げないように注意しましょう.

またまた写真ではわかりづらいビフォーアフター↓

右が研磨前,左が研磨後です.白っぽさがなくなったのはこっちのほうが分かりやすいですね.

こっち↓の部品も同様に磨いていきます.

さて,今度は線路側についている燐精銅の部品の接点を磨きます.

こいつらも先っちょの基板にあたるところだけ磨ければOK.

スプリングも戻して…完成!

いかがだったでしょうか.ちなみに,このスプリングはなくしてしまったらkatoやトミックス製のカプラースプリングを利用するとなんとかなってくれます.

というより,おんなじ部品なんじゃないでしょうかって感じのレベル.

今回の製品は古めの型だったので,部品に金メッキがなされていませんでした.金メッキされている部品を触るときは,なるべく素手で触るのは控えましょう.それでは,今回はこの辺で~バイバイ👋

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