エンドレスレイアウトなどを作る際情景で重要になる地面の造成。今回は地面の造成についてまとめていきます。
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地面の作り方
基本的な地面の作り方です。大まかな流れは同じですが、細かいところが異なるのでそれぞれ紹介していきます。
地面のいろいろな作り方
- 紙粘土
簡単に整形することができ比較的簡単にリアルな地面をつくれます。しかし、大きな地形を作るとひび割れが発生したり、重量や材料費が増してしまいます。
- 発泡スチロール
製品によって大きく異なりますが、軽くて安いのが特徴です。ただし製作時に扱いを誤ると掃除が大変になります。
- スタイロフォーム
発泡スチロールと同じように軽くて安いのが特徴です。発泡スチロールに比べ強度が高く加工が容易です。ただし一般的に発泡スチロールより高いです。
- プラスタークロス等
プラスタークロスは包帯に石膏の粉末をまぶしたものです。
水で湿らすと化学反応を起こして固まります。
ペットボトルなどを芯にしてその回りにプラスタークロスをつけて、地形を作ります。
岩などのゴツゴツ感を表現でき、手間も重量もかさまずに作れますが、作業が大がかりになるのでモジュールレベルのレイアウト以外にはおすすめできません。
あとちょっと高いよね…
- シーナリープラスター(トミックス)
トミックスから発売されているジオラマ製作用の石膏です.
ちょい高いけど質感は優れています.
基本の作り方
先ほども書いたようにどのやり方でもやり方は基本的に同じです。
- 土台(地面のしたにつける土台)を作成します。コンパネや、ベニヤ板,MDFボードの縁に角材をつけてかさまししたものを使います。
- 地形を作成します。各素材ごとで作り方が違いますので、後述します。
- 地形に着色します。発泡スチロールを使用している場合、油性だと溶けるのでご注意ください。
- 岩や木等のストラクチャーをおきます。建物などの建造物は手順2のときに置くスペースを確保し、そのあと置く場所には着色しないようにします。
それぞれの材料ごとの作り方
紙粘土の場合
紙粘土は100均などで売っているものを使用します。
大がかりなものを作ると伸縮で割れるので紙粘土だけで作るのは希です。空き地の地面の凹凸の表現や発泡スチロール等の繋ぎ目を埋めるときに使います。
人が立ち入らなく地面が荒れている雰囲気を出したいときは紙粘土を平らにしたあと歯ブラシで叩いたり擦ったりして自然な凹凸を出します。通常であればそのあと塗装を行い、茶色のパウダーなどを撒いて完成です。
逆に土手など人が踏みためた雰囲気を出したいときは紙粘土で大まかに地形を作成したあと指の腹で平らにします。そのあと塗装して完成です。塗装するときわざとむらを出すことがリアルにするコツです。そのあと草などを撒いてやっても良いでしょう。
発泡スチロールの場合
発泡スチロールは非常に安価で入手しやすいため使用されことが多い素材です。しかしながらしっかりと考えて買わないと後悔することになりかねませんので注意しなくてはなりません。
まず、発泡密度に注意する必要があります。皆さんがご存じのように発泡スチロールは小さな球を膨らませて作られています。どれだけ膨らませたかを示す指標を発泡密度といいます。
発泡密度が小さくなりますと軽くなる代わりに強度が落ちます。逆は重くなりますが強度が上がります。魚などが入っている発泡スチロールが密度が高く、DAISO等の百円ショップやホームセンターなどで売っている板状のものは発泡密度が低い傾向にあります。鉄道模型ではストラクチャーを刺したり塗装したりしますので密度が高いものを使う方が良いでしょう。密度が低いと塗装したときにくぼみができたりストラクチャーが抜けやすくなったりします。
次に重要なのは加工方法です。発泡スチロールは球を膨らませたものなのでカッターなどで切ると切り屑が飛散して大変なことになります(切り屑は静電気で床とくっつき掃除が大変になります。)。ですので電熱線を利用した発泡スチロールカッターを利用すると良いでしょう。
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発泡スチロール板を使う場合は何度も重ねて山などを作ります。写真のような感じで作ります。本来は線路に砂利を敷くのは地形を作ってからやります。あと、油性の塗料を塗ると溶けますのでご注意ください。
スタイロフォームの場合
家の断熱材などにも使われているスタイロフォーム。住宅などに使われる工業用と鉄道模型用がありますが中身は同じです。鉄道模型用の方が分厚いので使いやすいのですが、コスパが悪すぎますので工業用のものを発泡スチロールのように重ねて使うのがおすすめです。工業用のものはホームセンター、鉄道模型用のものはポポンデッタ等で売っています。
スタイロフォームは内部に空間がたくさんあるため非常に軽いです。使用するときにはカッターでザクザク切っていってしまっても問題ないです。発泡スチロールに比べ、強度が高く扱いやすいので鉄道模型ではスタイロフォームを使う方が良いでしょう。
断熱材 スタイロフォーム B2
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プラスタークロスの場合
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プラスタークロスは包帯に石膏の粉末をまぶしたものです。水に濡らすと硬化がはじまり、約1日で完全に固まります。大きな地形を簡単に作ることができますが、石膏の粉が舞ってしまう(料理で小麦粉を使ったような感じ)ので作業が増えます。
実際に作ってみた
実際に発泡スチロール板を使用して土手風の地面を作成してみました。作成の手順はこんな感じです。
- 発泡スチロールを切り出す
- 発泡スチロールを接着する
- 角を切り取る
- 歯ブラシなどでならす
- 塗装など(次回)
1.発泡スチロールを切り出す
発泡スチロール板を切り出します。発泡スチロールカッターなどを利用して切り出します。
2.発泡スチロールを接着する
発泡スチロールを接着します。発泡スチロールを接着するときは解けないように注意しなくてはなりません。
- 熱で溶けてしまうのでホットボンドは使用禁止
- 溶剤で解けるのでセメダインなどの接着剤は解けるので使用禁止
結局万能の木工ボンドを使用します。
3.角を切り取る
明らかに不自然なので角を切り取ります。発泡スチロールカッターなどで適当に切っていってください。
4.歯ブラシなどでならす
歯ブラシやたわしなどの毛がかたいものでこすって段差をなくします。
掃除機で吸い取ると後片付けがらくです。
5,塗装など
詳しくはまた後の記事で紹介します。
造成するときに使える商品
正直に言わせていただくと鉄道模型用品を使用する意味はないです。他社の一般向けのものと同じことが多いですしコスパが悪いことが多いです。今回、紹介した商品の販売店を紹介しておきます。
商品名 | 販売店 |
MDF板、ベニヤ板等 | ホームセンター |
紙粘土 | 100均、文具店など |
発泡スチロール、スタイロフォーム | ホームセンター |
プラスタークロス | 模型店、(薬局←ギプスの材料として販売) |
石膏 | 美術店、ホームセンター |
これを見ると模型店以外の方がジオラマ製作のときには便利だということがわかります。いろんな店に行ってさまざまなものを見比べてみるのも面白いかもしれません。
まとめ
地形の作成はここでは説明しきれないほどのやり方が存在し、非常に奥が深いです。やり方のひとつとして参考にしていただけたら嬉しいです。
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