前回はリニア式(電圧制御式)のコントローラーを製作しましたが,今回は
常点灯(PWM)式のコントローラーを製作していきます.
まずは原理から
PWM式はonとoffの時間比を変えることによって制御する方法です.よくわからんと思いますので図を載せておきます.
上の図の「ON」と「OFF」の時間比を変えてモーターを制御する方法です.
この図だと,
- 上のほうはONになっている時間のほうが長いのでモータが速く回転する
- 下のほうはONになっている時間のほうが短いのでモータがゆっくり回転する
という感じになります.
モータに加わる電圧がONのときは,モータは全速力で回ろうとしていますので,この制御方式のほうがトルク(回そうとする力)が強いのは想像できると思います.これがPWM制御(常点灯コントローラ)のほうが低速が効く理由です.
リニア式(トランジスタ式)だと,12Vから必要な電圧に下げるとき,いらない電気を熱として放出することで電圧を下げています.ですので発熱も大きく,効率が悪い.
しかし,PWM方式(常点灯方式)では,オンとオフの繰り返しだけ.
しかもオフの時(0V)のときは電気を一切使っていません.
つまり,必要な電圧に下げる時に発生する「熱」があまり出ないんです.
電圧を下げるために電気を熱に変える必要がないので,効率がいいんです.エコ低燃費!
このONとOFFの比を制御するのに必要となるのが三角波発生回路とコンパレータと呼ばれるものです.詳しくはググってみてください.ここでは簡単な解説だけにとどめます.
追記:アマゾンで買える部品だけで作ってみた記事はコチラ↓
三角波とは,図のような三角形の波形をした電流です.これとコンパレータという2電圧を比較する装置を使ってオンオフを制御します.
コンパレータの基準電圧を調節して三角波の電圧が基準電圧を超えるとオン,基準電圧を下回るとオフになる,という仕組みです.これでオンとオフの比率を調整します.
こんな感じです.
それでは回路を設計していきます.今回三角波生成に使ったのは,かの有名な555タイマーICを使用.コンパレータには定番ICのLM393を使おうと思ったのですが,手元に部品がなかったのでオペアンプを代用して組んでいきたいと思います.増幅部にはMOS-FETを使いました.
R1,R2には両方とも10KΩを採用,コンデンサは0.01μFを使いました.
ブレッドボード上に回路を組んでいざ試運転開始!
順調に動いてくれていますねぇ
ただPWMのちょぴんぐ周波数が可聴域になっているせいで,ミーンという音が聞こえてしまいます.
これは何とかせねば…
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