「エナメル線がうまくはんだ付けできない」
「ポリウレタン線にはんだが乗らないんだけど…」
「ポリウレタン線は被覆をやすりで削り取ればOK!」
なんて人,いませんか?今回は,ポリウレタン線等の塗料が塗ってある電線の予備はんだについて話したいと思います.
ポリウレタン線とは?
ポリウレタン線は聞いたことなくても,「エナメル線」という言葉は聞いたことある方もいるのではないでしょうか.
ほとんど同じなのですが,そのはんだづけ方法を順を追って解説していきます.
ポリウレタン線の構造
ポリウレタンとは,普通の銅線に絶縁のための塗料を塗った電線のことです.
この塗料がエナメル塗料の場合は「エナメル線」,ポリウレタン樹脂が塗ってある場合は「ポリウレタン線」と呼ぶわけです.
ポリウレタン線の断面図です.銅線の周囲を囲んでいるこの外側のオレンジ色の物が塗料,ないしは樹脂です.
このように樹脂や塗料で周囲をコーティングすることによって絶縁能力を持たせています.
ポリウレタン線は「ポリウレタン」という樹脂で,エナメル線は「エナメル塗料」で,それぞれ表面が覆われています.
被覆の剥がし方
被覆の剥がし方には主に2種類の方法があります.
- やすりやカッターの背で削る(物理的に削り取る)
- はんだごてで塗料を溶かして取り除く
これのうちで手間や用途などから最適なものを選びますが,1の方法を使うのは,はんだめっきされると困る場合くらいですし,
そんなことはほとんどないので2の方法でやりたいと思います.
この方法では,表面の塗料や樹脂をはんだごてで溶かすと同時にはんだめっき(予備はんだ)がされますので一石二鳥ですね!
実際に予備はんだをしてみる
まずははんだごての電源を入れます.今回は約410℃に設定.
こて先にはんだを盛ります.
続いてポリウレタン線を適当な長さにカット.
そしてポリウレタン線の先端をこて先に溜まっているはんだにズブッとぶっ刺します.
ここを小手先のはんだに刺すイメージ.
そうして出来上がった予備はんだはそこだけ銀色で塗装したような感じになっているはずです.
これで予備はんだは完了です.お疲れ様でした.
では今回はこの辺で~👋
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